StudyAnime アニメ動画を作る100のTIPS

動画制作系ソフトの使い方を丁寧に説明するサイトです。一緒に動画制作をマスターしましょう。

完成品から学ぶ 1

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 完成度の高い公式提供素材を通じて学んでみる

Vyondを始めると(無料体験版の段階でも)、登録したメールアドレスに、上のようなメールが定期的に届くようになります。メールのタイトルは「New Template」(新たなテンプレート)。これはVyondが公式に提供するテンプレの紹介なのですが、この制作されたビデオは、Vyondのプラットフォーム上で、その内部のアセットも見ることができます。

メール内の「Get The Template」をクリックすると、次のようなVyond公式サイト内のページに飛びます。

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このビデオは、新型コロナウイルス感染症をテーマにした社会的な内容で、社会的距離(ソーシャルディスタンス)がいかに重要かを訴える内容です。ビデオ自体勉強になる内容なのですが、ここでのポイントは、Vyondユーザーであれば、このビデオ全体をテンプレートとして自分のアカウントに取り込むことができるということです。赤いラインを引いた「Use This Template」(このテンプレートを使う)をクリックすると、自分のアカウントに、このビデオが取り込まれます。

そうすると、ビデオで使われている効果などのテクニックを、実際のビデオを通じて学ぶことができるわけです。

 

こうしたテンプレートは、Vyondのサイトにたくさん保管されています。上記画像の上部の「Showcase」(赤線をひいたところ)をクリックするか、画像下部の「Kewwords」(キーワード)のエリアにあるタグ(たとえば「Camera movement」)をクリックすることで、その関連のビデオを見たり、アカウントに取り込んだりすることができます。

 

テンプレートを見たい、ダウンロードしたい方は、こちらのページから可能です。

 

www.vyond.com

 

どのビデオも、Goanimate社のサイトに掲載されたレベルの高いものなので、そこから学ぶことができるものは数多くあります。

そこで、当面このサイトでは、「完成品から学ぶ」と題し、実際のビデオがどのように出来ているかを解説・分析していきたいと思います。

 

まず初回は、さきほど紹介したテンプレートである「Why social distancing works」(なぜソーシャルディスタンスは重要か?2020年5月配信)というビデオを扱いましょう。

 

www.vyond.com

 Vyondは自分たちのテンプレートをYoutubeにもアップロードしているようなので、このサイトにも埋め込むことができます(検索は、「テンプレートのタイトル Vyond」などでひっかかります)


Why Social Distancing Works

 

このビデオは1分24秒で、音声は女性のモノローグになっており、BGM(Vyond内のBGM「Time to Go」を音量60%)は全体を静かに流れる形で、音声的には単純です。こうした情報は、タイムラインで確認できます。

外部画像を効果的に使う

また特徴的なのが、周囲が暗く画面中央が明るい背景画像ですが、これは、外部から下記のような画像(PNG)をアップロードして、元の単色の背景にかぶせています。動画にまじめな感じを与えるのに効果を発揮しています。

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場面転換とエンターエフェクト

また、下記画像は最初のシーンのタイムラインです。シーン全体に与えられている効果(エンターエフェクト)は「dissolve」(ディゾルブ)です。これは、冒頭の黒い画面が薄まり、シーンの画面が出現するような転換の手法です。

登場人物にはイグジットエフェクトで「Slide-down」(スライドーダウン)が付与されています。スライドはエンターエフェクトとしてもあり、画面の端の方から出現したり端の方へ消えていったりします。

 

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登場人物の画風は「Contemporary」で、口と手が動くアクションが付与されているのが動画を見ればわかりますが、付与されたアクションは、なんでしょうか?

アクションの場合、アクションのタグを開いて付与したアクションを探す必要があります(ほかの効果では、効果のタグをクリックすると、付与した具体的な効果が表示されます)。今回は人物が話しているので「Talk」で検索すると、「Presenting-Speech」というアクションがオレンジ色に囲われているのがわかり、この効果が付与されていたのだとわかります。

f:id:studyanime:20200511200950j:plain次は第2シーンです。

中央の男性2人が、「Slide-down」で上から降りてくる感じで、まず登場します。右側の男性は頭が痛そうなので、アクションでheadache(頭痛)で検索すると、付与されたアクションはDizzy(めまい)であることがわかりました。このあたりは、一定の英語力が必要になる感じがします。

左右の女性は、背景のピンク色の画像と一緒に登場します。ピンクの背景はProp(小道具)のなかの「Rectangle」(長方形)で作っていることが、タイムラインの表示からわかります。ちなみにProp(小道具)はCharacter(人物)と並んで、映像を作るためには欠かせないもので、人物以外のすべて(動物や家具など)を含みます。この中には「Shapes」(図形)という項目があり、その中から長方形を選んでいるわけです。

 

この長方形と人物を同じタイミングでエンターエフェクト、エグジットエフェクトを加えることで、一緒に動かすことができるわけです。

ちなに左右の女性は、アクション内でcoughing(せき)とsneezing(くしゃみ)で検索すると、付与された効果を発見できます。こうした英単語を思いつかない場合も多いと思いますが、Googleで求める英単語を探してから検索すれば、英語が不慣れな人でも、必要なアクションが探せるはずです。f:id:studyanime:20200511202211j:plain

カメラ

次は第3シーンです。男性が話している口からつばが飛ぶクローズアップのシーンで、どうやって作るのかなとも思いますが、中身を見ると、意外に簡単でした。

具体的には、人物に話すアクションを加えてから、カメラ機能で、口周りにだけ映像を切り取るようにしていました。そのうえで、小道具から、「swating」(汗)を選んで、口の周りに配置するだけです。それだけで、男性の口からつばが出ている様子をかんたんに表現できています。

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次のシーンは、冒頭に画面転換(トランジション)に「Circular Reveal」という効果が使われています。次のシーンが時計の針のあとを追いかけるように出現します。これも、おもしろい効果ですね。

テンプレートの保存

このシーンでは、2人が食事をしていますが、背景や小道具(テーブル、椅子、食事、壁にかかった絵、ランプ、セリフの吹き出し)と様々なアセットを配置していることがわかります。こうした配置をゼロから作るのは、かなり労力がいります。

 

そこで、次回も使うことがあるなら、シーンを保存することが可能です。自分で物語をつくるとき、最初の舞台設定はこだわるべきですが、一度作った舞台は再利用できるわけです。

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やり方を解説しましょう。とても簡単です。

まずは、保存しておきたいシーンを選び、右クリックします。そして、「Save as Template」(テンプレートとして保存)を選びます。

これで、保存が完了しました。

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次回、このシーンを使いたいときは、シーンを追加するときに、「Choose template」を選び、

 

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テンプレートとして、「My Library」を選択すればOKです。

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保存したテンプレートは、同じビデオだけでなく、違うビデオでも使えます。このため、一度気に入った舞台を作ることができた場合は、必ずテンプレート保存をしておきましょう。

 マスクの実例

それでは先に進みます。30秒あたりのシーンです。気づくのはまず、女性の絵と男性の絵の境界は、斜線になっています。また、女性の顔が鏡にうつっています。どうやって作ったのでしょうか?

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 まず、背景の斜線については、小道具からSquare(四角形)を選び、それを少し回転させて配置することで、斜線を作り出していました。

また女性が鏡に写っているのは、以前学んだ「マスク」の技術を使っています。マスクについてはそのページを読んでいただければと思うのでここでは割愛しますが、手を洗う女性を鏡にうつるように対称にして(反転するときに「mirror」(鏡)を選択)、配置しています。

(マスクまたはクロップを使って人物の一部を見えなくすると、タイムライン上では、「Group」という表記になります。)

また、咳をしている男性も、実は、男性のキャラクターに、アクションとして咳を追加しているわけではありません。手の部分を小道具から「Gesture-open hand」を選び、ナプキンも加えて、初期設定の咳をする男性とは異なるビジュアルにしています。このため、加えた手に重なる部分の元あった手は、クロップで見えなくしています。

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次は、35秒あたりのシーンを分析しましょう。社会的距離として「6フェート(≒1.8メートル)」が必要なことを、わかりやすく訴えるシーンで、画面中央に両向きの矢印が出現します。

この表現は、実はかんたんです。矢印を配置したうえで、エンターエフェクトとして、「Iris Circle-Center」という効果をかけています。これは、画面中央から円が広がるようにアセットが出現する効果です。

ちなみに、人物がつけているマスクは、単に白い半円をあてがっています。

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さて、次は、少し進んで50秒あたりのグラフです。新型コロナウイルスの感染者数が減少することで、病院のキャパシティの上限を下回るようになることを表現しています。

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このシーンでは、中央の波線が時間とともにどうやって減少するのか、その表現を学びます。

まず波線は「Hill」(丘)という小道具です。これにモーションパスを加えてます。ただ、単純に下向きに動かすのではなく、底辺が同じで頂点が低くなるように、図形を寸胴にしています。つまり、単純にA地点からB地点に図形を動かすのではなく、B地点では異なる図形になるように配置しています。

また、左から右に現れる点線は、「Wipe-Right」というエンターエフェクトを使っています。これは、右に向かって覆いを拭き取るようなイメージでいいと思います。もちろん、上下左右で同様の効果を適用できます。

 

字のエンターエフェクトは「Typing」

さて、最後に57秒付近の、下記表現を見てみます。PC画面の表現は、結構多用する場面が多そうだからです。

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Macっぽいデザインのデスクトップが上から降りてきて、下から出てきた手がタイピングすると、画面内で「cdc.gov」(米国疾病対策センター)のアドレスが表示される、という表現です。

字ですが、これはエンターエフェクトで「Typing」(タイピング)を選びます。これは、字の場合に使う専用の効果で、文字通りタイイングしたかのように1文字ずつ字が出現するので、便利な効果です。

また、キーボードをパタパタと打つ手は、小道具のなかの、「Wiggling fingers」(小刻みに動く指)を選びます。またモニターの背景は、やはりマスク機能で埋め込んでいます。

 

ここまで、1分20秒ほどの短い動画について、その中身のテクニックをこまかく紹介してみました。結構たくさんあって大変な面もありますが、自作動画を作る前に、「こんな機能はあるんだ」と知っていた方が、生産性は高いと思います。「あれってどうやるんだっけ?」というときにも、振り返ることもできますし。

 

次回は、違う動画で、Vyondの実践的テクニックを紹介します。今回もありがとうございました。

Vyondで作成した動画の利用権と実際の相場「安すぎ!」

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Vyondでは手軽にアニメ的な表現ができますが、その使用や公開、譲渡にあたっては、一定の条件があります。法律的なルールなので、のちのち問題にぶつからないように、ルールを守っていきましょう。

 

自分で作った動画はVyond契約終了後も使える?

使えます。

 

国内販売代理店をつとめるwebdemoさんによると、

 

ライセンス所有者が自分の商業利用のためにアニメーション動画を制作して表示する権利を付与します

 

つまり、有料の価格プランを契約していれば、自分でつくった動画は気兼ねなくYoutubeにアップロードして、万人にみてもらっても大丈夫です。視聴を有料にすることもOKです。

 

気になるのが、Vyondとの契約を終えた後は、動画を公開できるのかどうかですが、この点についても、

 

なお、VYONDライセンスが終了した後も、制作物に関する商用利用権は保持されますので、配信等はそのまま継続していただけます

 

とありますので、問題ありません。継続的なVyondの利用ではなく、「一時的にイベントで宣伝動画が必要になり、そのために契約したけど、その後に解約した」という場合でも、作った動画はずっと使えるわけです。

 

別の人に、自分の作った動画を販売できる?

できます。

 

ただし、一定の手数料をVyondを販売している米国のGoanimate社に支払う必要があるので、注意です。

 

Vyondで動画を制作すると、その動画の商用利用権は製作者のものになります(Vyondの契約後も)が、この動画を誰かに販売するということは、その商用利用権を誰かに譲り渡す、ということになります。この譲り渡すという行為について、「手数料」をGoanimate社に支払わなければなりません。ただで友人に譲り渡したとしても、この手数料はかかります。NPO教育機関などに社会的な目的のために無償譲渡したとしても同じです。

 

手数料はひとつの動画について99ドル(≒11000円)かかります。一方、日本の販売代理店のwebdemoさんを通じて支払うと12000円(+消費税)がかかりますので、英語に抵抗がなければ、Goanimate社に直接支払った方が安くできます。

 

譲渡したあとに再編集して再譲渡した場合は、手数料はかかるのか?

この点は少しややこしいです。

商用利用権を別の人に譲渡・販売しても、90日以内は、そのビデオを自分のVyondで編集できます。その編集したビデオを再度相手に送った場合は、同じビデオの扱いになるので、手数料はかかりません。しかし、90日がすぎると、自分のVyondでそのビデオの編集はできなくなります。そのビデオをコピーして保存しておけば編集自体はできるのですが、その編集したビデオは、もとのビデオとは別物と扱われてしまうので、再度手数料がかかることになります。

おそらく制作したビデオはVyondのなかで、割り振ったURLなどで管理されているのだと推測されます。そのビデオを編集すれば同じURLですが、コピーしたビデオは異なるURLになっているはずなので、そのビデオを譲渡すれば、新たな手数料がかかるわけです。

 

支払わないとどうなる?

英文の利用規約を日本語訳したwebdemoさんのページによると、13項で

 

お客様は、GoAnimate社の書面による事前の同意なしに、本契約に基づくお客様の権利の全部または一部を移転または譲渡することはできません。

 

とあり、10項には「賠償」という項目もあります。同時に、7項では、

 

お客様が適時に適切な料金を支払わなかった場合、GoAnimate社はVyondプラットフォームまたはVyondプラットフォームの特定の機能へのアクセスを中断または停止することがあります。

とあり、料金の未払いとして、Vyondが使えなくなる可能性も考えられます。手数料の支払いはVyondを提供するGoanimate社の重要なビジネスの柱ですし、それを利用させてもらっている以上、ちゃんと支払いましょう。

 

所有権はだれのもの?

ここまで商用利用権について説明しましたが、この権利は、所有権とはまた別なので注意が必要です。Vyondは、言ってみれば「パソコン上の紙芝居」のようなものですが、その紙芝居の部品(アセット)としてキャラクターや背景などが用意されています。こうしたアセット、またそれをひとつの作品として制作するためのプラットフォームの権利はGoanimate社のものです。それは、製作者が動画をつくったり、それを誰かにあげたりしても、変わりません。

 そうはいっても、自分が制作したビデオの利用権は自分に帰属するので、問題はないと思います。

どうやって申請し、支払うのか?

ここでは、GoAnimate社に直接支払いする方法を解説します。日本の代理店経由で支払う場合は高くなるうえ、代理店経由で使用ライセンスを購入していることが前提のため、直接Goanimate社で使用ライセンスを契約した方は、そもそも日本の代理店に第三者への譲渡について申請できません。

 

Goanimate社の下記のページに方法が書いてあります。

www.vyond.com

 

それによると、一番シンプルな方法は下記です。

This is the simplest method. Just contact us at support@vyond.com each time you want to transfer the rights to a video to a third party.  A $99 per video fee will apply.

support@vyond.com にメールする 」とだけです。英文で、誰に譲渡するかなどを説明し、99ドルを何らかの方法で支払うのでしょうが、残念ながら具体的な説明がありません。

 

また、2番めの方法として、フリーランサーや小規模な事業者向けに、「Production Partner Program」(パートナープログラム)という方法も用意されています。これは月に一定以上を同じクライアントから受注する方を想定したプランなので、外注量が少ないフリーランサーのような方だと、少しハードルが高いプランですが、制作するビデオの長さや本数によってディスカウントが受けられるようになります。この場合もメールで申請するのですが、その宛先は、さきほどとは異なり partners@vyond.com となります。まずは、ここにメールを送信し、支払額を決定する流れだそうです。

 

(ただ、両方の方法とも詳細なやり方について、具体的な確度の高い情報をネットで見つけられませんでした。そのため、アニメスタディとして現在、両メールアドレスに詳細を問い合わせ中です。回答をもらい次第、内容を更新しますので、お待ち下さい。)

 

裏技 同じクライアントさんと2本以上動画を制作する場合

実は同じクライアントさんから2本以上の動画を依頼される場合は、簡単な「裏技」で経費を削減できます。

Vyondのプロフェッショナルプランは月額で159ドル(16000~17000円)です。一方、第三者に譲渡するための手数料は99ドル(=11000円)でした。そのため、たとえばクライアントさんが2本の動画を発注したとすると、クリエイターが自分のアカウントで2本の動画を作る場合、99ドル*2本=198ドルの手数料をGoanimate社に支払う必要が生じます。しかし、もし、クライアントさんに自分でVyondのアカウントを1ヶ月だけ作ってもらったらどうでしょうか?クライアントさんの手間はかかりますが、159ドルで済むわけです。

2本だったら大きな違いもありませんが、これが10本とかだと、かなり大きな違いになることは一目瞭然です。

なので、クライアントさんに理解がある場合に限りますが、「クライアントさんにアカウントを作ってもらい、そのアカウントを使ってクリエイターが動画を制作する」のは有効な手段になるのです。

 

実際の受注相場はいくらなのか?→買い手市場がひどい

このサイトでは、自分で動画をYoutubeで配信するのが当面の目標なので、受注はあまり考えていないのですが、実際にどのような案件があるのか、気になる人は多いと思います。そこで、日本で代表的なクラウドソーシングのサイト「クラウドワークス」で、Vyond案件を探ってみました。

 

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 2020年5月時点で、クラウドワークスで「Vyond」で検索すると、なんと635本もの仕事がありました(すでに納期が来ているものも含めて)!

ただ、案件の内容をみると、買い手市場がひどいです。

 

多くの案件でだいたい共通する特徴がありましたので、列挙してみると、、、

 

  • 動画の長さは数分、長くて10分程度
  • シナリオと音声は発注者が用意しており、それに合った動画を作成することが仕事
  • アカウントは発注者のものをクリエイターが使う場合と、クリエイター側がアカウントを持っていることを条件とする場合がある
  • 単価は数分で7000円とか、長いと1万円とか。アカウントを貸し出す代わりに1本3000円という低価格の発注もあり。
  • 発注者がイメージ動画をつけていることも多い。
  • コンテンツは書籍の内容紹介や、スカッとする話、怖い話など。「LINE動画」と呼ばれるLINEで会話している風の動画もおおい。 

多くの場合、発注者はYoutubeで配信しており、登録者数が数万人というチャンネルもあります。そうしたチャンネル運営者が新規ビデオを制作するために外注しているのが、いまのVyond業界の実態のようです。。。

 

発注案件では、シナリオがすでに存在し、音声も用意されています。音声はおそらく別の人に外注するか、それは内製化しているんでしょう。音声やシナリオを外注している案件も実際ありました。

 

そのうえで、「絵」だけを発注するわけです。

 

しかし、単価があまりに安すぎます。シナリオに合わせていろいろ準備すれば数分の動画でも丸1日かかることもあるでしょう。それだけの時間をかけて、安い場合には3000円しか支払わないというものもありました。

これでは、儲かるのは配信するYoutuberだけになると思います。これではコンビニでアルバイトするのと大きく変わりはありません。

 

また譲渡手数料もグレーのケースが多いように見受けられました。1本数千円でクリエーターが作って、それをYoutube運営者に譲渡する場合、99ドルをまかなえるはずがないからです。運営側のアカウントで制作すれば譲渡の規約上の問題は回避できますが、発注案件のなかには、クリエーターがアカウントを用意することを条件としている場合もあり、それにもかかわらず譲渡手数料を無視するのであれば、明らかな違反になります。

 

これからVyondを学ぶのであれば、自分で配信することを最初から想定していくべきだと、個人的には考えています。いくらVyondで手軽にアニメができるようになるからといって、自分が時間をかけて作り出した作品を時給換算で考えて数百円以下にしか買い取ってもらえないようならば、そんな仕事を受ける必要はないと思います。

 

外注仕事を検討するなら、Youtuberの下請けではなく自社商品をPRしたい企業様に働きかけるべきでしょう。ただ、その企業もアニメ動画で宣伝することに大きな価値を見出してくれるような会社でないと、厳しいかもしれませんね。

 

 

 

 

 

 

 

Vyond無料体験版でできることのすべて その3

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「Chart」(チャート)の解説

Vyondには「Chart」(チャート)というアイコンがあります。グラフを挿入できる機能です。ビジネスや学習系の動画だと図やグラフがあると非常にわかりやすくなりますので役立ちますね。

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チャートは左上の円グラフのアイコンをクリックすると開きます。タイプとしては、

 

  1. 単純な数字(ただし、たとえば0から100になるみたいなアクションがある)
  2. 折れ線グラフ
  3. 円グラフ2種類
  4. 棒グラフ
  5. 電球が光るグラフ(電球をほかのモノに変えることで表現が広がる)

などがあります。もともと「75%」などと数字が入っているのですが、テキストとして変更して使います。

 

どのグラフも基本的な使い勝手は同じなので、ここでは折れ線グラフを使ってみます。

折れ線グラフを貼り付けてみました。

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初期設定はこんな感じです。

3つのデータの推移を示していますが、もちろん実際に使う場合には、データは1種類かもしれませんし、何種類もあるかもしれません。また変化を追う回数も、初期設定は6回(Date1からDate6まで)ですが、必要な回数はいろいろです。そこで、右側の「Chart Data」(チャートデータ)を選びます。

エクセルのような画面が開きます。「Range1」「Range2」などのラベル部分や数値が入っているのがわかると思います。これらはすべてテキストなので、エクセルで数値を変えるように、書き換えることができます。

 

またたとえば「Range1」自体がいらない場合は、「Delete」キーを押して消去します。この時、若干コツが必要です。不要な行や列のはじっこにマウスをもっていき、デリートキーを押しましょう。そうしないと、テキストが消去されただけで終わってしまいます。

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たとえば、こんな風にシンプルにしてみました。

また、グラフは急に現れるわけではなく、下からせり上がってくるなどエンターエフェクトも初期設定されています。自分が好きなエンターエフェクトに変えても大丈夫です。

 

Vyondを企業のプレゼン用に検討している方は、「グラフの種類はもう少し多い方がいいなぁ」と思う人もいるのではないでしょうか?

そうした方は、シーンのテンプレートにも「Chart」のカテゴリーがありますので、そうしたテンプレートを選ぶことも考えてみてください。

 

シーンを追加する際に、「Chart」もしくは「Chart&Data」のカテゴリーを選びます。また、ビジュアルスタイルごとに用意されているテンプレートの数が異なります。この記事を執筆している2020年5月時点で、「Business Friendly」が20種類、「Whiteboard Animation」が5種類、「Contemporary」が53種類なので、Contemporary(コンテンポラリー、現代風)が一番多いです。コンテンポラリーの画風は落ち着いているので、まじめなプレゼンには合っています。グラフなどのデータを提示する動画はそうしたプレゼンなどで主に使われますから、自然と、この画風でのテンプレが多くなっています。

ただし、コンテンポラリーは料金プランがもっとも高いプロフェッショナルプランでないと使えません。このため、プレゼンや研究発表などを念頭にVyondを使う場合、グラフを多用するのであれば、プロフェッショナルプランを選ぶ必要も出てくるかもしれません。

 

ホワイトボードアニメーションの特徴

Vyondのビジュアルスタイル(いわゆる画風)には、三つのスタイルがあります。これまでは主に「Business Friendly」(ビジネス風)を使ってきましたが、今回は「Whiteboard Animation」(ホワイトボードアニメーション)を使って、その特徴を探ります。

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これは、ホワイトボードアニメーションのキャラをシーンにセットして、プレビューした画像です。

これでわかるように、ホワイトボードアニメーションは、「白黒の絵」を書くのですが、加えて、エンターエフェクト(出現時の効果)として、「Whiteboard Real-hand」(本物の手)という効果を初期設定されています。

このため、登場人物は、本物の手で書かれたように現れます。描画時間はもちろんエンターエフェクト内の「Duration」(持続時間)をコントロールすることで、変えることができます。

 

ホワイトボードアニメーションの場合、この本物の手で書かれたような出現がデフォルト(初期設定)なので、また、実際にYoutubeで見る動画もこのパターンが多いので、これ一択のような印象も受けがちですが、そういうわけではありません。

手を消してペンだけが動いて描いているように見せることもできるし、ペンもなくただ描画されているようにも、そもそもエンターエフェクトを掛けないという選択もあります。自分の動画の展開で一番効果的と思える選択をしましょう。

 

「書く」のと反対に「消す」ことを表す描画も当然あります。これはイグジットエフェクトの中から選びます。たとえば、こんな感じです。

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ちなみに、本物の手を使ったエンターエフェクトは初期設定で付与されていますが、エグジットエフェクトは付与されていないので、必要な場合は、自分で設定します。

 

ホワイトボードアニメーションの特徴である「手でノートに落書きしているみたいな演出」は、実はほかのビジュアルスタイルでも、かんたんに使えます。

キャラクターをシーンにセットしたあとで、エンターエフェクト内に「Whiteboadr Animation」のセットがありますので、そこから選ぶことができます。

ただし、手の動きが若干異なる点は覚えておいた方がいいです。ホワイトボードアニメーションのキャラクターの場合、線を書くように手が動くのですが、それ以外のビジュアルスタイルのキャラクターの場合は、手が左右に動くだけで、塗り絵をしている感じでキャラクターが描画されます。

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見ていて受ける印象も少し違うので、これも必要に応じて使い分けましょう。

 

外部キャラクターは動かせるか?

Vyondにはたくさんキャラクターがありますし、紙芝居のように動かせるわけですが、オリジナリティを出すために、外部のキャラクターもワンポイントとして導入したい場合もあると思います。

 

画像としてアップロードはもちろんできるのですが、器用に動かすことは、まだ出来ないようです。これができると、本当に最高なんですが。

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 これは、手書きのイラストをVyondのシーンに貼り付けてみた様子です。付与できる効果はエンターとイグジットのエフェクトのほか、モーションパスだけです。上の画像は、モーションパスをかけて、左から右に動かす効果を与えたところです。

 

口をパクパク動かしたり、手足をばたばたさせたりできたら、おもしろいのですが、それは現状でも無理のようです。Vyondのキャラクターたちは、どこが「口」でどこが「目」なのか、どこが「手足」なのか、という情報を与えられていて、だからこそ、キャラクターを入れ替えても同じような動きができると推測されますが、外部のイラストはもちろんそんな情報はないので、無理なんですよね。

 

Vyondで、「できること」もあれば、「できないこと」 をあるので、その境目を把握しておくことは、作業の上で大事なことだと思います。

 

 シーンを選んだ状態でできること

アセットに対してではなく、シーン全体について編集する場合、以下の機能が用意されています。

 

  1. Background(背景) 文字通り、シーンの背景を変える機能です。「Location」(ロケーション)は場所のことです。飛行場、学校、野球場など数多くの場所を選べます。「Patterns」(パターン)は具体的な場所ではなく、水玉模様やグラデーションなどの柄を背景にする時に使います。昔の映画が始まる時にでてくるようにカウントダウンする柄(というか効果)もあります。f:id:studyanime:20200509163621j:plain
  2. Base Color(基本色) これは背景の色を指定する機能です。たとえば背景を飛行場にした場合、空の色をここで指定します。

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  3. Scene Transition(シーンの展開) これは、シーンの冒頭に与える効果を指定します。シーン全体が点滅したり、薄い色から濃い色になったり、いろいろな効果を与えられます。

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  4. Camera(カメラ)  これは、シーンを撮影するカメラのような機能を与えるものです。撮影者の視点をコントロールする機能と言えるかもしれません。たとえば、下の画像では、シーン冒頭は、濃いオレンジ色の枠線の中が、映像範囲になり、シーンの最後では、薄いオレンジ色の枠線の中が、映像範囲になります。ビデオカメラで、Vyondの画像を撮影していることを想像してみてください。カメラのファインダー越しにうつる映像がどうなるかというと、このケースでは、帽子をかぶった人物が画面中央に向かって移動しつつ、だんだん大きくなっていくような映像になります。人物が、こちらに向かっているような効果を視聴者に与えることができるわけです。

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映像・音声の確認のしかた

ちなみに、作成した映像を確認・検証しながら作品をつくっていく際に欠かせないのが「Preview」(プレビュー、再生)機能です。プレビューボタンは右上に目立つ感じで置いてあります。このボタンを押すと、通常は選択シーンの冒頭から再生されます。再生を終えるには、もう一度ボタンを押します。

動画全体の最初から再生したい場合は、プレビューボタンの右端の下向きの矢印を押すと、「Preview From Start」(最初から再生)の選択肢が出てくるので、それを押してください。最初から見て全体の流れや構成を確認したいときに使いましょう。

 

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 ちなみに、音声だけ再生したい場合は、対象の音声を選んで右クリックすると、再生の選択肢が出てくるので、それを押します。ただの「Play」を押すと、音声の冒頭から再生するのですが、いま選んでいる場所から再生したい場合は、「Play From・・・」の方を押しましょう。その場から再生が始まります。

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 マスクとクロップ

今回の記事は、この機能を説明して終わりにしたいと思います。 

Mask(マスク)というのは、口を覆うマスクのことではありません。映像編集系ソフトではよく使われる用語で、対象の一部を隠す機能です。ただし、隠すだけなので、情報としては残っていて、一時的に見えなくする機能です。

 

Vyondではアセットによっては、マスク機能が使えることがあります。

下の画像は、Vyondの作業画面に水色の円をおいてみたところです。この円はマスク機能が使えるので、右上のアイコン群の中に、「MASK」が現れます。(逆に、このアイコンが現れない場合は、そのアセットではマスク機能が使えません)

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マスクのボタンを押すと、この場合は、水色の円のなかに配置する別のアセットを選べるようになります。たとえば次のような感じです。

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帽子をかぶった女性を青丸のなかに配置してみました。人物に対してアクションを付与することができるので、青丸のなかで女性が動いたり話したりしているように、みせることができます。

 

このテクニックを使うと、たとえばパソコンのモニターの絵の中で、外部からアップロードした動画を流す、というやり方も可能になります。

 

では、マスク機能がないアセットで、マスクのような表現をしたい場合どうしたら良いでしょうか?

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これはバスのなかに、さきほどの女性を配置してみました。バスのアセットにはマスク機能はなかったので、対策として使ったのは、「Crop」(クロップ)という別の機能を使いました。クロップとは切り取りという意味で、今回のケースは人物の上半身だけクロップして、それを運転席に配置しました。

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クロップのやり方は、アセットを選択して右クリックで表示される選択肢のなかで、「Crop」を選ぶことで行います。クロップしてもアセットの切り取られた部分は見えなくなっているだけなので、戻したいときは、もう一度アセットを右クリックして、「Remove Crop」(クロップを取り除く)を選べばOKです。

 

これまで、Vyondの無料体験版で使用できる基本的な機能を紹介してきました。たくさん機能がありますが、試しながら実践しても数時間程度でだいたいできるようになってしまうのが、すごいところですね。

 

次回からは、サンプル動画をもとにした実践的なテクニックを紹介していきたいと思います。ありがとうございました。

 

Vyond無料体験版でできることのすべて その2

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無料体験版では、動画のプレビューを流すと、画像の真ん中に大きく「Vyond」と表示されます。でも、ほとんどの機能を試すことができますので、無料の14日間で使い倒しましょう!

タイムラインを学ぶ

タイムラインとは、Vyondでアニメビデオの作成画面で、画面下部の部分、上記画像の部分のことです。各シーンが左から右に、映像と音声にわけて並びます。この使い方もかんたんですので、早い段階で習熟することが大事になります。

 

映像のタイムライン

まずは映像についてです。映像は、左側にネガフィルムのようなアイコンがあるラインに配置していきます。アイコンの下に、下向きの矢印が見えますが、これをクリックすると、映像シーンの中身が展開できます。

 

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上の画像は、第2シーンの中身を展開したものです(最初に展開したいシーンをクリックした後で、左側の矢印をクリックします)。

この場面に挿入した、「効果付きの」キャラクターやモノの情報が表示されます。ここで強調するためにカッコを付けてみましたが、ここに表示されるのは、シーンに登場するキャラやモノなどすべての配置物ではありません。製作者がエンターエフェクトやモーションパス、アクションなどを付与した配置物だけです。

そのため、効果を付けてない配置物だけのシーンの場合、展開すると、次のような文章が表記されるだけになります。

 

Assets with effect will be shown here (効果付きの配置物がここに表示されます)

 

この英文にある通り、Vyondでは、シーンに配置するもの(=人や物)のことを「アセット」(資産)と呼びますので、今後このブログでも、アセットという表現でいきたいと思います。

 

つまり、「映像タイムラインを展開すると、エフェクト付きのアセットが表示される」というわけです。

 

そのため、上の画像でも、すべてのアセットの下には、青色や緑色のラインが見えると思います。それは効果が持続する時間を表現しており、ライン右端の◇のアイコンをドラッグさせることで、効果の持続時間を短くしたり長くしたりすることができます。

 

また、観察力の鋭い方は、上記画像の第2シーンに、なぜか、黄色い三角形の注意マークが付いていることに気づくかもしれません。この意味は、シーン内のアセットに付与した効果が終了する前に、シーンの尺が切れてしまっていることを意味する注意喚起です。これでは、製作者が狙う映像表現はできないので、対応策としては、アセットの効果持続時間をシーンの尺の中に収まるように短くするか、シーンそのものを長くするかのどちらかになります。

 

たとえば上記画像では「Sample」と「Blackboard」のアセットの効果が尺に収まっていません。そのため、それぞれの効果を短くするか、シーンの右端にマウスをもってきて、右に移動させることで、シーン自体を長くする必要があります。効果が終わるまでシーンを長くするには、「Auto fit」という機能も使えます。画面右上の歯車マーク(「Sene setting」)を選ぶと、この機能が表示され、クリックすると、自動的に効果終了まで尺を延長してくれます。

 

ここでも書きましたが、シーンの長さを長くしたり短くしたりするのは簡単で、はじっこをマウスでつかんで移動させるだけです。また、シーンの取替もとても楽で、たとえばシーン1とシーン2の順番を入れ替えるには、シーン2をシーン1の前にドラッグするだけで完了します。

 

音声のタイムライン

 次は音声についての解説です。

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 音声のタイムラインは映像のタイムラインの下にあります。映像のタイムラインと異なり、音声のタイムラインは展開するような機能はありません。キャラクターの音声や効果音、BGMなどを音のアセットとして、ワンシーン内に縦に並びます。上記画像では、「音声1」と「音声2」が同じシーンにあることがわかります。

 

それぞれの音声には音の波形が付き、音が大きくなる部分の波形が大きくなるように描かれます。

 

音声はボリュームをコントロールできます。たとえばキャラクターが話している時はBGMを小さくしたいですよね。そんなときに使えます。

 

やり方はこうです。

それぞれの音声にマウスをもってくると、青い水平線のようなラインが現れます。ラインの高低=音量なので、音量を上げたければ、ラインを上に、下げたければラインを下にもっていきます。

また、上記画像の「音声2」には、下向きの三角形がついているのがわかると思いますが、これは、「Fade in」(フェードイン)、「Fade out」(フェードアウト)と呼び、徐々に音量を上げていったり、徐々に音量を下げていったりしたいときに動かすスライダー(つまみ)です。シーン冒頭では音を小さくして徐々に大きくしたいときなどに役立つ機能です。

 

音量調整だけでなく、音声の長さを調整することもできます。アセットの端にマウスをもっていき、横にスライドさせます。

たとえば「こんにちは」という2秒の音声があって、これを10秒に拡大したらどうなるか?5倍ゆっくり話すようになるかというとそうではなく、「こんにちは」と5回繰り返すことになります。

 

ちなみに、BGMや効果音は、Vyondの画面左上の音符のアイコンをクリックすると洗濯できます。それなりの量はあると思います。新規に加えたいときは、音声をアップロードして対応します。

 

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タイムラインについて、最後にもう一つ。シーンをどんどん追加していくと、当たり前ですが、画面にすべてのシーンが入り切らなくなります。その場合はスライダーで左右に動かしてもいいのですが、左下にある拡大・縮小ボタンを押して、表示スケールを変えることもできます。

また、タイムラインと画面上部のプレビュー画面の間にマウスを持っていくと、タイムラインとプレビュー画面の比率を変更することもできますので、作業効率の良い表示形式を選ぶことができます。

 

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 テキストの挿入

 プレゼン用のビデオの中には、テキスト(文章)を挿入しなければいけない機会も数多くあります。ここでは、テキストの入れ方を解説します。

テキストを入れたいシーンがあったら、そのシーンを選んだうえ、右上の「T」マークをクリックします。そうすると、タイトル用、キャプション用、吹き出し用などに分類されたテキストのアセットを選べますので、下の画像のように、追加することができます。

種類としては、「Title」(題名)、「 Subtitle」(副題)、「Body」(本文)、 「Caption」(キャプション)などそれぞれの用途にあったデザインが施されています。大きさや配置は自分で決めることができます。

また、キャラクターの時のように、エンターエフェクトやモーションパスなどの動きの効果を施すこともできます。

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フォントは変えられるか?

Vyondには、さまざまなフォントが用意されています。ただし、英語では

テキストを選択した状態になると、右上のアイコン郡がテキストに対応したものに変化するのですが、そこで「Font」(フォント)の項目をどれにしても、日本語の場合、フォントは変更しません。フォントサイズや太字、斜体などは選べるのですが、フォント自体を変えることはできないのです。初期設定のフォントは、少し硬い印象がしないわけでもありません。

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フォントで遊べない、というのは少し残念ですよね。解決策としては、2つあります。ひとつは、Photoshopイラストレーターなどの外部のアプリで日本語の文章を画像として作成し、それをアップロードすることです。これは動画のなかに1、2回程度テキストが挿入される場合には検討の余地もありそうですが、頻繁にテキストを挿入したい場合には、労力がかかりすぎる感じになってしまいますね。

 

もうひとつのやり方は、フォントのアップロードです。Vyondの初期設定では日本語のフォントは1種類しかないので、追加してしまうやり方です。ただし、この手法が取れるのは、高額な「プロフェッショナルプラン」のみなので、悩みどころです。

無料体験版でも、フォントのアップロードはできませんので、フォントを変更するには、プロフェッショナルプランにするしかないです。

 

ちなみに、アップロードは画像や音声とやり方は同じで、フォントデータ(拡張子がTTFかOTF)をアップロードエリアに、ドラッグ&ドロップすることで可能です。1ファイルあたりの上限が15Mなので、15M以内のフォントを選びましょう。

 

保存のやり方

このページの最後に、作成した動画の保存方法について説明します。

 

無料体験版ではVyondのクラウド上にデータは残せるので、次回ログインすると、作成した動画を見たり、再編集したりすることができますが、動画をMP4などの形で自分のパソコンに落とすことはできません。(これが出来てしまうと、無料期間中にいくらでも動画を作成し、Youtubeなどにアップも出来てしまうので、当然制限がかかっています)

 

動画データをVyond内に保存しておく場合は、画面右上の「SAVE」(セーブ)ボタンを押すだけです。自動保存機能もあって、こまめに勝手にセーブしているので、自分で幼くても勝手に最新状態が更新されます。(ちなみに、作業を間違えて、前の状態に戻りたいときは、Windowsならコントロールボタンに「Z」の同時押しで、戻ります)

 

ほかに、自分のPCにダウンロードしたいときは、セーブボタンの右側にあるダウンロードボタンを押します。下の画像はダウンロードボタンを押した時の画面です。

「Video」(MP4形式のビデオ)として保存するか、「GIF」(=音声はないが、Jpegのような扱いができる)として保存するかを選びます。Vyondの概要を説明したときに書きましたが、これはプランにより異なり、プレミアムプラン以上で、全部が使えるようになります。

 

studyanime.hatenablog.com

 

 

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「SAVE」と「DOWNLOAD」のほかに、「SHARE」(共有)という方法もあります。これは、ほかの誰かが作成したビデオを見れるように、動画にURLをつける機能です。このボタンを押すと、こんな画面が表示されますので、「COPY LINK」をクリックすると、URLを取得できるので、それを友人などに送ると、誰でも自分が作成したビデオを見てもらうことができます。無料体験版でも使えますが、ビデオには、Vyondのサンプルマークが付きます。

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 「INDIVIDUAL ACCESS」というのは、特定の誰かだけににメールで動画のリンクを送りたい場合に使います。友人のメールアドレスを記入するとメールを送ることができますが、この機能は、プロフェッショナルプランの人だけが使えます。

 

それでは今回はこの辺で。

無料体験版の段階で学べることは、まだまだありますので、そのあたりは、次回の「その3」で紹介します。

 

 

 

 

 

Vyond無料体験版でできることのすべて その1

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さぁ、無料体験版を使い倒そう

かんたんにアニメ動画ができるVyond。はじめての人が無料で使えるように14日間の期間を与えられています。制作した動画を保存はできませんが、それ以外はできるので、機能を学ぶことができます。

 

いちどアカウントを作ると、Vyondのホームページの右上の「Login」をクリックして、Vyondの管理画面に入ることができるようになります。

 

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管理画面は非常にシンプルで、「Make A Video」というボタン以外はほぼ何もない状態です。ボタンを押してください。

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そうすると、三つのビジュアルスタイル(画風)から一つを選ぶ画面に切り替わります。まずは「Business Friendly」を選んでみます。

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そうすると、こんな画面になります。

この画面が、基本の画面になります。AdobeのPremireやAfter Effect、DavincCh Resolveなどを使ったことがある人であれば、違和感はないのではないでしょうか。

真ん中中央に、制作中の画面が表示され、右上の「Preview」を押すことで確認できます。画面下部にあるのは、タイムラインで、左から右に時間が経過します。映像ラインと音声ラインが別々に存在していて、それぞれに最小単位の映像や音声のブロックを切り貼りして作っていきます。

 

上部の赤線を引いた部分でキャラクターを設定したり、セリフをしゃべらせることができます。

 

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セリフをしゃべらせてみよう

それでは、画像に写っているネクタイ姿の男性に、セリフをしゃべらせてみましょう。

まず、男性をクリックすると、男性のエリアが四角い点線で囲まれます。そのうえで、右上のマイクのマーク(「Dialog」)を選択します。「Add Dialog」(=セリフを追加する)を選ぶと、追加の方法はいくつか出てきます。代表的なのは、「Mic Recording」(マイク録音)と「Text to Speech」(テキスト変換)でしょう。まずは、テキスト変換を節目します。テキスト変換を選ぶと、画面の真ん中に、文章を打ち込む画面が現れます。そこで、文章を打ち込みます。画面では「きょうも暑いですね」と打ち込んでいます。言語の選択欄がでるので、「Japanese」を選びましょう。男女の声も選ぶことができます。再生ボタンを押すと、文章が台詞になって聞こえてきます。すごいですね。

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ただ、ロボットがしゃべっているような若干違和感も感じると思います。生き生きとした感じがないように思う人もいるんじゃないでしょうか。また、男女の声はそれぞれ2人ずつ。計4人だけなので、そこまで多くのバリエーションを表現できないという問題もあります。英語のテキスト変換だと数十人分の声が用意されているんですが、メインの対象は米国中心の英語圏のアプリなんで仕方がないですね。

 

そこで、そんなときは、「Mic Recording」(マイク録音)を使いましょう。自分の声をキャラクターの動きにのせることができます。ただし、自分の声だと、一種類しかないし、また声を動画に出したくないという方もいるでしょう。そういうときは、第三の手段でボイスチェンジャーを使って音声ファイルを作成しておき、アップロードして使うしかないと思います。「Daialog」のなかには「Upload Audio」という選択肢がありますので、音声をWAVファイルなどで作成しておき、この選択肢を選んで当てはめる形になります。

 

ちなみに、ボイスチェンジャーは無料のアプリがいくつもあります。私は恋声さんを試してみましたが、ある程度使えそうな手応えは掴みました。

 

恋声さん

koigoemoe.g2.xrea.com

 

 

キャラクターをつくる

アニメのおもしろさは、キャラクターがいかに立っているか、いわゆるキャラ立ちしているか、というのは重要な要素だと思います。

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こうした人物たち、味があって個人的に好きですが、Vyondのデフォルトキャラクターとして存在しています。数えてはいないですが、数百人ぐらいいると思います。人物という意味では、ストーリーを作る上でそう困ることはないんじゃないかなという感じがします。

 

さらに、たとえば左の小太りの無精髭の男性をこんなふうに着せ替えすることもできます。

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かなり変な人になってしまいました。。。

 

また、ゼロから組み合わせて新しいキャラクターを作ることも可能です。個人的にはむしろその方がオリジナリティが出ると思うので、積極的に作っていきたいと思っています。作成したキャラは保存が可能なので、何回でも使い回しができます。

 

人物を横にならべるときに、水平ラインが合うように補助線がでるのが地味に助かります。

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 真ん中の人物の左右の子供は、ゼロから作ったオリジナルキャラです。適当な組み合わせでなんとなく雰囲気のあるキャラができるので、よくできたアプリだと感心します。

 

オリジナルキャラの作り方はかんたんです。

まず左上の人の形をしたアイコンをクリックします。そして、プラスマークがついた人物アイコン(赤の矢印でさしているアイコン)をクリックします。

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そうすると、また、ビジュアルスタイルを選ぶ画面に変わり、その中の一つを選び、男女や体型などを選ぶと、下の画面になります。右側の各パーツを選んで、それこそ着替え人形を楽しむ感じで、人物が作れます。ほかのゲームのアプリとかで自分のアバターを作ることがありますが、まさにそんな感じ。ゲーム感覚ですね。

 

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キャラクターを動かすには

つくったキャラクターを動かさないと、アニメになりません。いかにリアルに、かつ作業的にはかんたんに、動かすかは大事なポイントです。この点、Vyondはゲーム感覚でできるように簡素化しているので、シンプルな一方、どうやってアニメ的に見せるかは、作り手の腕の見せどころでもありそうです。

 

キャラを動かすのは、次の5種類の方法があります。

 

  1. Mothon Path(A地点からB地点への動き)
  2. Enter effect(出現時の効果)
  3. Exit effect(消失時の効果)
  4. Action(動き)
  5. Expression(表情)
  6. More(その他)

 

いずれも、右上に固まって置かれています。

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順番に解説します。

  1. モーションパス これは、A地点からB地点に直線的に対象の人物を動かす機能で、行き先をドラッグすることで実現します。上の画像の「Delay」(遅延)とは、その効果が始まるまでの時間(上記ケースでは2秒後)、「Duration」(持続時間)は、2地点間の移動にかける時間です。この効果を使うことで、たとえば、「左端の人物が右端まで歩いていく」という演出が可能になります。ただし、動きは直線でジグザクに動いたり曲線的な動きはしません。
  2. エンターエフェクト これは、人物が登場するときの効果で、たとえば下から上がってきたり、ぱっと現れたりするような効果をかけられます。必ずしも使わなくてはいけない効果ではないです。
  3. エグジットエフェクト これは2のエンターエフェクトの反対で、人物が画面から消えるときの効果をかけられます。
  4. アクション これは重要な効果で、人物が基本的にその場所でする動きを選べます。たとえば泣いたり、飛び跳ねたり、かなり多くのアクションが用意されています。人物に動きをもたせるのは、多くの場合、このアクションを使うことになります。
  5. エクスプレッション これは文字通り表情で、顔の表情を替えられます。これも場面にあった表情を選ぶ必要があるので、必須の効果です。
  6. その他 人物の角度をかえたり、人物の向きを反対にしたい場合に使います。

 

人物でなく、モノの動きについても、上記の効果でコントロールします(4と5はのぞく)。そのため、これらの効果はVyondを使う上では必須の効果と言えます。

 

キャラクターを切り替える

Vyondに限らず、動画編集ソフトは基本的に映像(と音声)のカタマリをつなぎ合わせて、ひとつの作品を作ります。Vyondの場合もそうで、ひとつのカタマリを「Scene」(シーン)と読んでいます。映画やドラマのワンシーンと同じ意味合いなので、わかりやすいですね。

次のシーンを作るとき、タイムライン(画像下部のシーンの連なり)上の「Add Scene」(シーンの追加)を選ぶのですが、多くの場合、「Chooese template」(テンプレートを選ぶ)を選択することになります。「テンプレート」というのは、日本語にもなっていますが、「よく使う様々なものをひとつのパッケージにまとめたもの」という意味合いです。この場合もそうで、背景や場所(たとえば学校、職場、そこにいる登場人物など)をひとまとめにパッケージしたものになり、数百の選択肢が提供されます。

 

これは1から白いキャンバスを埋めていくより、よっぽど効率がよく優れた方法ですが、問題がひとつあります。アニメを作っていくうえで登場人物を大なり小なり造形するわけですが、テンプレの登場人物は、そうした造形した登場人物とはまったく無関係な第三者になります。その場合、テンプレ設定の人物を、自分のストーリーラインに沿った人物に切り替える必要が出てきます。

 

ただ、これも実は簡単です。右上のアクションなどを司るアイコンの中に、「Replace」(切り替え)というアイコンがあります。これを押して、自分が使う今使いたい登場人物を選ぶと、テンプレの人物に切り替わってくれます。そのうえ、テンプレの人物がたとえばモノを抱えるポーズをしていた場合、自分の切り替えた登場人物もモノを抱えたポーズで同じ場所におさまります。

 

たとえば、

これが、

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こうなります。

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これは結構重宝する機能だと思います。

 

ただし、注意点があります。このリプレイス機能が作動するのは、純粋なオリジナルキャラではだめです。たとえば、さきに造形した3人のうち、真ん中のタンクトップのおじさん(←元キャラが存在し、服装を替えただけの人)は機能しますが、左右の少年少女はリプレイスしても、テンプレの登場人物と同じポーズをとりません。ここには、注意が必要です。

 

場面の展開 トランジションとは?

 

シーン同士は通常くっつければいいだけなんですが、たまに、場面が切り替わる際に映像を凝って特別な感じを与えたいときってありますよね。ドラマでもたとえば回想シーンに切り替わるときに、もやもやっとした映像になったりします。この効果を「トランジション」と呼び、Vyondでもいろいろな効果が用意されています。

 

やり方はこうです。

 

まずトランジションを加えたいシーンをタイムライン上からクリックで選択します(選択されたシーンは、黄色い枠で囲まれます)。そのうえで、右上から「Scene Transition」(シーン・トランジション)を選びましょう。フェイドインなどいろいろな効果があり、実際に試しながら使っていけばいいと思います。

 

 

紹介すべき機能はまだまだありますが、長くなって来たので、「その2」に回そうと思います。

今回はこのあたりで。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Vyondってなに? 最初に知っておくべき全てのこと

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 自分でアニメ作りたい

 「自分でアニメ動画を作れたら、いろんな可能性が広がるだろうな」

そんなことを考えている人がいたら、このページを読んでみてください。

 

Vyondは、かんたんで、多彩なアニメ表現ができます。より安価で開発が古いVideo Scribeというアプリもありますが、VyondはVideoScribe風の表現もできますので、表現の幅がより広いです。

 

 

アニメーションのメリットは、インパクトがあり、「わかりやすく、おもしろく伝えたいことを伝えられる」ことにあります。またリアルな映像で動画を作る場合は、必要なカットを撮るために現場にでかけたり、小道具を揃える必要もあるので、時間とコストがかかります。アニメだったら、「絵」なので、その絵を挿入するだけで済みます。ただ、これまでアニメーション作りは手間のかかる作業だったので、外注しても数分の動画のために何十万円もかかったわけですが、Vyondのようなアプリを使えば、かんたんにできるので、わざわざ外部のクリエイターさんに依頼せずとも、自分で出来てしまうわけです。メリットは大きい手法ですよね。 

 

VyondみたいなアプリはこれからYoutubeでは当たり前になってくると思います。機材買い込んで動画を撮影する労力をアニメ作りの労力に振り向ければいいだけですから。顔出しできるYoutuberではなく、本業があって顔出しできないけど、Youtubeで発信していきたいコンテンツがある方には、ぴったりです。

 

Vyondってなに?

一言でいうと、すごくかんたんに、アニメを作ることができるアプリケーション、ですね。アプリをダウンロードするのではなく、クラウドでの利用になります。クラウド型なので、新しいキャラクターとかが追加されても、使用者側でアップデートをしなくてよいし、なにかと便利です。買い切りではなく、サブスクリプション=定期購読制で、しかも価格がそれなりにすることがネックです。

 

本家サイトの「ショーケース」を見ると、ビヨンドでどんな映像表現ができるかがわかると思います。

 

www.vyond.com

 

日本国内では、「AnimeDemo」というサイトで、販売しています。サイトの運営会社は、神奈川県茅ヶ崎市の株式会社ウェブデモさんです。この会社がビヨンドの元会社GoAnimate.incから日本での販売を委託されている正規代理店になっています。英語圏のIT系の商材(一般的な知名度はそんなにないケースでは特に)を日本で広げたい場合は、代理店方式が多いですね。

 

購入できるのは、1年間の使用権で、税込みで165000円かかります。代理店経由で契約する場合、年間プラン以外はありません。ただし契約期間中は、操作方法や活用方法などを日本語でサポートしてくれるとのことです。

 

ただ、個人的には価格面もそうですが、月単位のプランがないのがちょっときついです。私のように関心はあるけど年間使い続けることができるかわからないような個人だと、マンスリープランが欲しいです。

 

主な料金プランは3種類

 

そこで、英語に抵抗がない方は、直接GoAnimate.incのサイトに行きましょう。本家のサイトでは、選べるプランが年間とマンスリーで選べます。こんな感じです。

 

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本家の価格プラン

 

本家にはエッセンシャル(Essential)、プレミアム(Premium)、プロフェッショナル(Professional)、エンタープライズ(Enterprise)の4種類の価格プランがあり、それぞれに月単位か年単位で契約できます。エンタープライズは大規模なプロジェクト用のようなのでおいておき、最初の3つを比較します。

 

  1. エッセンシャル・・・「予算の少ない方向けの基本プラン」。ポイントとしては、動画に「Vyond」のロゴが入ります。画質は720ピクセルなので、問題はないけど、高精細ではないという感じですね。出力形式はMP4形式のみなので、Youtubeにアップする場合は問題ないですが、ブログに写真をアップするようにGIFを貼り付けて、おしゃれな効果を狙うなんてことはできません。逆にいうと、「ロゴが入ってもいいや」と割り切るなら、このプランでもアリかもしれません。ちなみに価格は年間299ドル(≒30000円)月払いだと49ドル(≒5000円)です。
  2. プレミアム・・・「小規模ビジネス向け」。このプランになると、画質も1080ピクセルになり、GIF動画も作れます。困ったときのチャットサポート(英語)も受けれます。Vyondのロゴが入ることもありません。そのため、「やっぱりロゴがない方がいい」という人は、このプランがいいかもしれません。ただし、3種類ある「ビジュアルスタイル(visual styles)」のうち、コンテンポラリー(contemporary)は使えません。ビジュアルスタイルというのは、あとで説明しますが、一言で言えば「画風」ですかね。つまり、3種類ある画風のうち、1種類は使えない、ということです。また、日本語のフォントは存在しますが、1種類だけです。ちなみに価格は年間649ドル(≒65000円)月払いだと89ドル(≒9000円)です。
  3. プロフェッショナル・・・「中規模ないし大規模ビジネス向け」。コンテンポラリーのビジュアルスタイルが使えるようになるほか、複数人で動画をチームとして制作することができます。日本語のフォントも多数使えるようになります。フォントを外部から持ってくることもできる(15メガ以内のフォント)ので、自由にフォントをいじれます。フォントをいじれるということは、ビヨンドを使った動画制作を受注するときに、発注者の意向に従ったフォントを選べるということになります。「フォントを選べません」という回答しかできなければ、おそらく動画制作の案件を受注できないので、ビヨンドを動画制作請負に使いたい人は、このプラン一択になるでしょう。一方で、「自分でアニメを作ってYoutubeにアップロードしたい、フォントにこだわりはない」という人であれば、プレミアムプランでい良いことになります。日本の代理店さんが販売されているのは、このプロフェッショナルプランです。ちなみに価格は年間999ドル(≒100000円)、月払いだと159ドル(≒16000円)です。

 

このため、個人的には、無料体験→エッセンシャル→プレミアム→・・・と必要に応じて、月額契約でアップグレードしていくのが、やり方としては賢いと思います。

 

クーポンがあるのでチェックすべし

クーポンコードを打ち込むだけで、安くなるクーポンサイトがあるので、サブスクリプションを購入するときは使わないと損です。「Vyond Coupon」などで検索してください。

 

たとえば次のサイトを見ると、10%のクーポンコードは「TAKE10」です。購入時に「Have a coupon code?」という項目があり、そこにこのコードを打ち込むだけで、10%安くなるので、絶対に使うべきです。

 

http://www.i-funbox.com/coupons/jp/goanimate

 

画風は三つ

ここで、ビジュアルスタイルを説明します。言葉よりも、絵を見た方が早いです。

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三つの「画風」

「Contemporary」(コンテンポラリー。日本語で「現代風」?)は一番左の絵のことです。髪型や身長などを、着せかえ人形のように替えて、キャラクターを設定できます。

「Business Friendly」(ビジネスフレンドリー。日本語で「ビジネス用」?)は真ん中の絵。企業のPR動画とか、最近ではYoutubeのCMなども、このキャラクターで作られていることが多いですね。このタイプでも、着せ替え人形みたいにキャラをデザインできます。三つの中では、一番漫画・アニメ(アメコミ?)っぽい感じを醸し出しています。

WhiteBoard」(ホワイトボード。日本語ではなんでしょう?)ノートに黒の鉛筆で書いた手書きのスケッチみたいな質感ですね。キャラデザインができるのに加えて、キャラをノートに書き込むように、人の手がキャラを作り上げるのを、見ることができるのも特徴です。これは、VideoScribeの印象的な手法と同じです。初見では特にインパクトを与える手法です。

ひとつの動画に3種類を使い分けることもできるので、いずれも使えた方が、よりレベルの高い動画はできますね。

 

ただ本家サイトの「ショーケース」に並べられた様々な動画を見るとわかりますが、一つの手法で試せる表現方法は幅広いので、3種類とも使えなければだめだ、ということではなさそうです。むしろ、どれだけ作り手として習熟できるかが、ポイントですね。

 

 

無料体験の期間は?

これは、AnimeDemoさんでも、本家でも14日だけです。長いようで、皆さん普段やることもたくさんあるでしょうから、隙間時間で学習するとなると、あっという間に終わってしまいそうです。でも、体験版で作成したデータは、18ヶ月保存されて正規版認証後も引き継げるのはありがたいです。ただ、体験版のIDと同じIDで正規版を認証しないといけないは注意が必要ですね。

 

無料体験版では、出力はできないので、つくった動画を独立した形で保存はできません。ただ、正規版に移行すれば、出力ができるようになります。

 

またVyondのロゴが入りますので、この点はエッセンシャルと同じです。

 

ともかく無料体験を始めて見よう!

習うより慣れろ。手を動かして実際に作成するのが習得の近道。それでは、無料体験を申し込んでみます。

 

無料体験の始め方をステップごとに説明します。

 

まずは、Vyondのホームページにいき、「Try It Free」をクリックします。

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アカウント作成はGoogleのアカウントなどで代用もできます。わたしは、Googleアカウントで作成しました。電話番号や会社名の記載も求められるので、個人的な目的の場合も、項目を埋めるようにします。

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フリートライアル用のアカウントができ、最初の画面が表示されます。

画面上部に「14 days left in your free trial」(無料体験期間は残り14日)と表示されます。

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以上で、無料体験版のスタートができました。

次の投稿では、無料体験版を使ったVyondの使用方法の概略を解説します。